育休男児

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働き方 思ったこと

[P]飲食店の水汲みサービスにみる「人間らしさ」とは

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photo credit: Greg Riegler Photography via photopin cc
飲食店の水汲みサービス。グラスが半分以下になったらさっと注いでくれるアレです。日本では当たり前で、タイミングが悪いと飲食店の印象が下がってしまうほど大変なことです。国によっては、水にお金がかかったり、そんなサービスなくて当然だったりするようです。

さて、関係ない話はこれくらいにして、本題です。みなさんは、無邪気な子どもに「人間は動物なの?違うならどこが違うの?」と聞かれたとしたら、何と答えますか。言葉を話すとか、涙を流すとかいろんな答えがあります。もちろん、どれも正解じゃないかもしれないし、人間は動物と何ら変わらないのかもしれません。

そんな中で、私がなるほどなと思った説があります(説と言っていいのかわかりませんが)。それは、「意図して何かをしようとするのが人間。そうじゃないのは動物」という考え方です。ある人から聞いた話なのですが、分かりやすいように例を出しましょう。

アリ、クモ、鳥、ハチなどは、人間顔負けの見事な巣を作ります。ハチの巣などは「ハニカム構造」と言って人間がマネをするくらいです。そんな動物たちの巣と人間の子どもが作った犬小屋では、圧倒的に動物たちの方がいいものを作ります。しかし、そこには「意図」がありません。「ようし。巣でも作ってみるか」という意思が、動物にはありません。本能のまま、組み込まれたシステムで巣を作っています。

一方、人間の作るものは、動物たちのものよりも完成度は低いかもしれません。でも、そこには意図や意思があります。「犬小屋を作ろう」と思って作っています。そこに、人間と動物の違いがあると言うんですね。パスカルの「考える葦」という話に近いかもしれません。ですから、ああしようこうしようと考えて行動することは、それが成功しようが失敗しようが関係なく「人間らしい」ということなんです。

ですが、人間も動物の仲間。少し気を抜くと人間らしさが一気に失われます。例えば、この間家族で行ったレストランでのこと。食事の注文も一段落したころ、ウェイターさんが各テーブルに水を注いで回っていました。私たちの座っていたテーブルは、お店の中程にありました。ウェイターさんは、私たちのグラスにコップを注ぐと、奥の席にも注ぎに向かいました。その帰り、再び私たちのグラスに注いでくれました。

その間、30秒もありませんでした。わんこそばのようにすぐさま注いでくれたのです。その店員さんを悪くいうわけではありませんが、母は「私、めっちゃ水飲む人みたいに思われる」と恥ずかしそうでした。とーーっても細かく、どうでもいいことを言っているのはわかりますが、私はこのとき「人間らしさが失われている」と感じました。

少し考えれば「あ、ここはさっきついだな。それにもう帰りそうだ」と思ったかもしれません。もちろん私たちは、彼の頭の中を読むことはできませんので、いろいろ考えた結果の行動だったのかもしれません。でも、仮に無意識での行動だったとしたら、「水が半分以下になっていたら注ぐ」というパターンで動いてしまっていることになります。

たまたまウェイターさんのささいな行動をまるで姑のように取り上げましたが、これはいわゆるブラック企業と呼ばれるところで、当たり前のように起こっていることだと思うのは私だけでしょうか。会社が全てみたいな研修を受けさせられ、到底1人ではこなせられそうにない量の仕事を与え、考える暇を奪う。そうして、動物やロボットと変わらない「人間らしさのない人間」にしてしまう。

そうなってしまったら「自分は働いているだけ偉いんだ」とは言うものの、思考停止してしまっている時点で、考えて働いていない人よりも人間らしさが低いことになってしまいます。さっきも言いましたが、考えた末での行動は、結果がどうであれ人間としての行動です。考えた結果、逃げ出すということになったとしても、それは人間らしく考えたことですから全然オッケーです。

繰り返しになりますが、考えて考えて、それが一般的には「逃げ」と言われる結論に至っても、思考停止のまま現状維持するよりはずっといいことです。ですから、みなさん、どんなときでもふと一瞬立ち止まって、考えるクセはつけておいた方がいいです。また、そうさせてくれる仲間を作っておくことも大事です。どうか、現状に捕われすぎずに、柔軟に生きていって欲しいと思います。

これで、春のあいさつと代えさせていただきます。


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